- 作者: 西尾哲夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2007/04/20
- メディア: 新書
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まだ全然読み始めたばかりだけど面白いなー。ぐいぐい引き込まれて行くのは、知識として面白いのだけではなくて、語り口の上手さもある。とか書いてみる。構成とかを見るとあぁ新書だなって。練られていて分かりやすい。これぞ新書といった感じ。
訳されて拡散して逆輸入して他の話を追加されてと、波瀾万丈な物語。成立の仕方が面白いというか近代史そのものかもね。
アラビアンナイト、千夜一夜物語を、絵本でアリババ、マンガでどらえもんの大長編でしか読んでない...というか派生したのしか読んでなくて、原書を読んでないから読んでみようかな。
さて、読了したので、追記していくよー。
むっちゃ面白かった。興奮しまくり。生きるのにまったく不必要な体系的なアラビアンナイトに関する知識を得られる本です。文学に興味がというより、文化史とか文化人類学とかに興味がある人におすすめ。
以下、めんどーなので箇条書き
- 千夜一夜物語(アルフ・ライラ・ワ・ライラ)
- ガランというフランス人が最初にヨーロッパに紹介
- ジャンルで見るアラビアンナイト
- アラブ世界への逆輸入
- 日本でのアラビアンナイト
- 中東のイメージはアラビアンナイトが規定したと言い切っていいと思う。
- 「夢のような幻想的な世界」
- やはり日本でも児童文学。
- 児童文学は江戸時代から日本にあって、ほぼ世界最先端。
- そのせいか日本では児童文学のイメージが強い。けど、やはり好色文学でもあるのが面白い。
- 中東のイメージはアラビアンナイトが規定したと言い切っていいと思う。
- インスピレーションの元としてのアラビアンナイト
最後に出てきた「パーツ化」なんだけど、この「パーツ化」がしやすかったからアラビアンナイトはここまで世界に広がって人気を博しているんじゃないかなと思ったよ。あえて現代の日本の漫画に置き換えると、「二次創作のしやすさ」みたいなもんだよね。