本の一部は電子化でアプリになる

電子ブックのインタラクティブ性に注目している。本が電子化してインタラクション出来るようになるとどうなるか。本の内容によってそれは違って、インタラクションが必要不可欠になるであろうもの、あると変わるかもしれないが本質的には必要がなさそうなもの、必要の無いものという必要性の軸で並べられる。そして、インタラクションが必要不可欠なものはアプリケーションになって紙の本としての体裁は残さないのでは、という結論になった。

インタラクションが必要不可欠

海外に行くことにしたので、旅行ガイドを買ったのだけど、その旅行ガイドには一つの国丸ごと載っている。しかし、僕が行く所はすごく限られたエリアでしかもそのエリアの情報だけが載ったガイドは無かった。なので残りの不必要で分厚いページも持ち歩く羽目になる。
そこで真っ先に思ったのが、まず旅行ガイドは電子化して必要な部分だけ買いたいということ。そしてどうせ電子化したなら、インタラクティブにするというかなってとても便利になるはず。DSの外国語会話シリーズのように、ガイドブックに載っている挨拶をタップすると音声が出ると言った事が、ガイドブックで出来るようになって欲しい。またGPSを用いて今いる所からおすすめのスポットへの行き方、犯罪率マップ等から警告してくれる機能などがつく。ここまでくるとガイドブックなの?となるけど、ガイドブックを購入している人間が求めている事はこういう事だ。
つまりガイドブックのような本は、インタラクションが不可欠になってアプリケーションに近づく。
ガイドブックに類するものとしては既に電子化してそれ自体がガジェットになった辞書がある。あれはガイドブックの未来を先取りしているけど、きっと携帯電話などに取り込まれて行く。紙の辞書には一定の役割があるものの、ガイドブックには紙である必要性は薄いので多分無くなる OR 必要な分だけオンデマンド印刷になると思う。

インタラクションがあるといいかもしれない

iPadで雑誌を出す例がここ。雑誌という位置がそもそも中途半端なのでインタラクティブ性も中途半端な印象。インタラクションが欲しいならWebに移行すればよく、ただコストだけかかるような…。

インタラクションの必要が無い

小説。インタラクティブにするとそれはきっとビデオゲーム

まとめ

iPhoneアプリを見れば、ガイドブック系の本がアプリになっていく流れは見ていれば分かるレベルなのだけど、改めてなぜアプリになるかを考えたら、それはインタラクションがいるかどうかだった。iPhoneを持ち出すまでもなく、電車の乗り換えというのは、時刻表という本を使って調べるものから、アプリを使って調べるという移行をずいぶん前に果たしていて、身近にネットワークに繋がった計算機を持つのが当たり前になった今、一部の本がアプリになっていないのがむしろおかしいぐらい*1
その身近にネットワークに繋がった計算機というプラットフォーム争いをゲーム機*2と携帯電話がしていたけど、どうやら携帯電話になるみたい。任天堂が逃したポジションはもったいな過ぎるものの、インタラクションに関するノウハウを最も持っている企業はゲームメーカーなのでどうなんだろう。

*1:地球の歩き方はよアプリになれや

*2:DSは日本国内だったらアプリ化した本のプラットフォームになれそうだったのに