タイムラインにいるSF関係の人たちが早川書房の募集しているオールタイム・ベストSF投票についてあれこれ言ってたので、のっかってみた。SF読んで面白かったから検索すると必ず出てくる冬木さんも書いてたし。
2014オールタイム・ベストSF(検討中) - 基本読書
結構読んだしな!と思ってやってみたら見事に撃沈って感じなのだが、とりあえず提出したオールタイム・ベストSFリストを貼る。
国内長編ベスト5
1. 飛浩隆『ラギッド・ガール 廃園の天使II』
2. 伊藤計劃『ハーモニー』
3. 小川一水『天冥の標』
5. 谷甲州『星を創る者たち』
国内短編ベスト5
1. 飛浩隆『象られた力』
2. 小川一水『フリーランチの時代』
3. 宮内悠介『スペース地獄篇』
4. 小林泰三『時計の中のレンズ』
海外長編ベスト5
1. グレッグ・イーガン『白熱光』
2. チャールズ・ストロス『アッチェレランド』
4. イアン・マクドナルド『サイバラバードデイズ』
5. カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』
海外短編ベスト5
1. テッド・チャン『あなたの人生の物語』
2. グレッグ・イーガン『プランク・ダイヴ』
3. テッド・チャン『顔の美醜について --- ドキュメンタリー』
上記の「あなたの人生の物語」に収録。
4. チャールズ・ストロス『酔いどれマンモス』
5. ケン・リュウ『紙の動物園』
海外作家ベスト5
1.グレッグ・イーガン
2.テッド・チャン
3.チャールズ・ストロス
4.イアン・マクドナルド
5.ナンシー・クレス
感想
全体的にずいぶん新しくってオールタイム・ベスト感なかった。ゼロ年代以降ベストにしても落ちる作品ほとんどないし。ちゃんと大御所の作品も代表作のひとつぐらいは読んでるんだけど、国内も海外もどれもピンと来なくって。。。あ、今思い出したけどジュール・ベルヌの「神秘の島」はすごく面白くて小学生時代にはまったので、海外長編にいれとくんだったな。
やっぱり海外がめっちゃ難しくって、そもそも海外で好きな作家って上記ベスト5しかいなくって、作家はすぐ埋まったんだけど、長編ってどうするのよ……ってなって苦し紛れにカズオ・イシグロを出したのがタイトルに三点リーダがついてる理由です。イアン・マクドナルドも全著作読んだらサイバラバードデイズじゃなくなる気がするんだよなぁ。1位と2位は揺るがないけども、3位にもう一度イーガンかよ!って自分でも思ったけど、他作品と比較するとここきちゃうよねっていう。
短編は短編でテッド・チャン無双。仕方ないよね。ナンシー・クレスの短編好きなんだが、具体的にどれが好きってのが瞬時に思い浮かばなくて、段ボールの中あるの引っ張りだす気力はなかったから入らず、とりあえずSFマガジンで最近読んでかなり印象に残っているケン・リュウを入れておいた。SFマガジンで読んだり、アンソロジーで読んだりした中にもっと衝撃を受けたやつあった気もするのだけど、記憶を再生するの疲れそうなので今回は諦めました。
海外の作品については以前書いたやつでいくつか感想を書いてるのでよければどうぞ。
伊藤計劃の後におすすめする現代の海外SF - ゆうれいパジャマ
国内は、振り返ってみると作家に円城塔が入ってないのがすごく違和感あるんだけど、僕の円城塔の網羅率が低くてどういう作家か未だに掴みきれてないのが原因で、全部読んだらたぶん入ってくると思う。長編短編合わせて見えるのは、飛浩隆が好きで、ハードSF、工学SFが好きってところですかね。かたそう。短編にギートステイト入れてひねくれ成分を注入しておいた。スペース地獄編はNOVAで一番興奮した作品なので、はよ単行本になってほしいですね。宮内悠介は計算機を扱わせたら天下一品というか海外の作家含めてもベスト。と思うのだけど、僕がソフトウェアのエンジニアをやっているからそう思うだけかな。
まとめると、もっと好きな海外のSF作家を発掘してもっと色んな作家で頭を悩ますことになりたい。書いてみると複雑な欲求だ。こんなのどうよってのがあったら教えてください。ではでは。
参考リンク
沢山タブを開かせて頂きました。
SFが読みたい! - Wikipedia
『SFマガジン2011年5月号 チャールズ・ストロス&コリイ・ドクトロウ特集』:馬場秀和ブログ:So-netブログ
山岸真編『スティーヴ・フィーヴァー』 - logical cypher scape
雪玉に地獄で勝算はあるか? | HAL-CON Japan Site
『プランク・ダイヴ』 - あとりの本棚 〜SFブックレヴュー〜
馬場秀和ブログ | So-netブログ
象られた力 / 飛浩隆 - 誰が得するんだよこの書評
[書評]あなたの人生の物語(テッド・チャン): 極東ブログ
目を擦る女/小林泰三 - 基本読書
小林泰三『海を見る人』読了 ★★☆☆☆|印度出版社議事録
劉宇昆 - Wikipedia