自縄自縛りたーんず

「意外と僕ら出れてるね」
「会話方式は楽らしいよ、中の人にとっては」
「それってさ、文章を書く行為自体が対話みたいなものだからかな」
プラトンにしろ、孔子にしろ、師匠と弟子の対話が残っているものね」
「お前らまじめだな」
「根がまじめらしいよ」
「ふーん」
「でもね、この方式の欠点はね、書きたいことを忘れてしまうんだよね、会話のリズムのせいで」
「確かにあんまり長い会話に出来てないもんね」
「だから僕らの登場シーンは限られてきそうだよ、悲しいことに」
「それってさ、僕らの性格がまだ未分化なせいじゃないの?」
「あ」