この本、まったくオススメ出来ないです。ブログのほうがマシだし、半分は牽強付会な持論で埋め尽くされてる上に、残り半分もあまり良いメソッドやハックが載っているわけでもないので。
最初の文が「もう食欲とデブへの恐れとの戦いはやめましょう(P.2)」なのは最高なんだけど。はい、以下箇条書きで。
- 作者: 勝間和代
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2018/08/10
- メディア: 単行本
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全体
- 前作『勝間式 超ロジカル家事』*1の食事部分をアップデートして一冊の本に
- 前半の理論パートと後半の実践パートに別れている
- 全体として健康のためにヴィーガンを勧めている食事と健康の本
- 前作よりも退化している点がある
- 野菜の理想的な蒸し温度についての表や具体的なオススメ野菜リストが今作では消えている
主張が牽強付会ぎみ
- 前作はそれが小気味よさだったのだけど、今作に関しては半分を占める理論パートでそれをやられるのでダメ
- エビデンスがある話とない話を混ぜるので本当にダメ
- まぁブログ記事で分かるけど波動感じちゃう人なので……
- ex. 本作の中だと「添加物」というだけで良くないって言うあたりとか
- 食事と健康における理論的な話については『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』 の方が良い
本の理論と実践の分け方のダメさ
- 理論の部分がオレ理論なのでダメなのは上記の通りだが、実践の方もあまり具体的な話じゃない
- この本の実践を理論編にし、具体的なレシピを実践編だと良かった
- また、実践はすでに自分のやり方で最適化している人にとってはなんの参考にもならない
もっと使える本に出来たのでは?感
- これは前作に引き続き感じた
- 重要な表なんかは冒頭のページにまとめていれときゃいいじゃん感あり
- ex. 理想的な塩分濃度と各調味料の塩分から計算した目安量の表
- ex. 素材ごとの理想的な蒸し温度・時間の表
- 重要な表なんかは冒頭のページにまとめていれときゃいいじゃん感あり
自分が勝間和代の食事本に求めていたいもの
おわりに
と言う感じで全く勧められないです。特にうわーってなる理論編が半分あるところ*4と、新規に参考になるハックがないところ、本にまとまることで生まれる価値(ハックをまとめてセオリーが見える的なこと)がないどころが減少しているところです。
はてなブログの方でファンになって著作もこれで2冊買ったところなので非常に残念です。
さて、本文中にも書いたのだけど、家事をゼロベースで考える本としての『勝間式 超ロジカル家事』、食事と健康に関する決定版としての『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』はそれぞれオススメです。
- 作者: 勝間和代
- 出版社/メーカー: アチーブメント出版
- 発売日: 2017/03/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: 津川友介
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2018/04/13
- メディア: 単行本
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また勝間氏が本書の中でも勧めている水島シェフのロジカルクッキング本も良いです。特に食材の切り方はためになりました。水島シェフは本をたくさん出してるんですが、今入手出来るもののなかだと『究極の定番レシピ』が全編カラー写真、本自体が大きく見やすい、安いの三拍子が揃っているのでオススメです。
- 作者: 水島弘史
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2017/03/24
- メディア: 大型本
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