今が激動の時代という嘘

今は”激動の時代/ドッグイヤー/先が見通せない”時代という言い方は溢れているんだけど、100年単位で見ると2018年の今は確実にそうじゃない方だと思う。iPhoneで再発明されたスマートフォンだって行き詰まりを見せてる。今起きているイベントを今評価するのは難しい。というか本質的に不可能で、iPhoneの登場も後から見てあれがターニングポイントだねってなる。それはベルリンの壁崩壊とかもそう。ベルリンの壁を破壊し始めた市民に東ドイツ政府が戦車を出して大虐殺になったら、ベルリンの壁崩壊イベントはプラハの春程度になっていたわけだし。

こういう煽り文句は、大体なにかを扇動したい想いから発せられている。根拠がいらないフワッとした言説だけど、ちょっとカッコ良く、なにか言っている感じが出てくる便利な言葉。ちゃんと物事をわきまえた人は、こんな言葉を利用する必要がないことを知っているので、具体的に今の状況がどうなっているかを描写し、それを背景説明として本題に入るはずだ。

というわけで、最近はこういう言葉を見るたびに、なにをごまかそうとしてるかな?って感じになる。ちょっと論文のはじまりに「近年~」が多いという話と似ているかもしれない。