期日前投票で蓮舫氏に投票してきたが、消極的支持。せっかく勝てる要素が揃っている候補なのに打ち出した方向性もあまり期待できず、野党第一党の代表をしていたのに面白い政策や争点を持ってこれなかったというのはがっかりだった。普通に立民の都政にスライドできる良い政策があるのに、そのスライドを全然しなかったので、なにやりたいの?ってなるのは当然で、ある意味小池百合子と同じでやりたいこと特になく、権力が好きなのかなと。
安野氏
さて、AIエンジニアの安野氏がわりと自分の近い界隈で人気である。属性的にはエリートで、まぁ自分もエリート側なんで知っているメンツといいますか、よく学校で見ていた人たちが支持しているなぁって感じ。安野氏の政策や方向性は、維新に似ているネオリベだなぁって感じで左翼の私は支持しない。
政策の具体性は確かに高いが、詳細に見ていくと、一番最初に来る産業政策で、エリート外国人呼び込むためのインターナショナルスクールとか言ってて、なんだ結局横の多様性だけ欲しいんじゃんってなる。国の政策でも外国人向けのやたら高い長期滞在施設を整備すると容積率緩和されるんだけど、そういうのもういらんよ。
高所得ではない大部分の都民の所得をどう増やすか?どう生活を改善するか?そういうことやってくださいよと思うが、そのへん本当になくて、結構びっくりした。意見を聞く諸々のテクノロジーも結局ノイジーマイノリティというか支持層というか、そのへんの声しか取れないんちゃいます?って感じ。
「テクノロジーで誰も取り残さない」って言っても、結局誰も取り残さないには金で、政治は根本的に金の配分で、それをどうするか?に政治思想*1がある。そこをぜんぜん打ち出さないで、政策評価されていますって言ってもマニフェストって結局エリートが非エリートを煙に巻くためのものですか?という感じ。
みんなの党
ところで、安野氏の政策やスタイルが、維新よりしっくりくるのはみんなの党だなと思ったので昔話含めて書いてみる。
「みんなの党」覚えてます?渡辺喜美の党なんですが、関東では第三極として少し存在感があった。改革を掲げていて政策重視みたいなところがあって、小泉後の昔に戻った古臭い自民党と出来もしない約束をする民主党のどちらもしっくり来ないなぁと思っていた自分は結構投票していた記憶がある。元々改革という言葉に惹かれるところがあり、小泉構造改革は支持していたので、結構自然なことだったのだろう。「みんなの党」の魅力は、具体的な政策と第三極の新鮮さにあった。ちゃんと政策を読んで入れる自分に満足していた。安野氏に対する評価で「初めて積極的に入れたい候補だった」というコメントを見かけたが、昔の自分を見ている感があった。
かつての自分は改革を支持していた。エリート層なので自然といえば自然なのだが、改革の結果がこの20年で明らかになって見えてきたのは、自己責任を過剰に強調し、人に投資せず、企業を優先しているのに経済成長もろくに出来ずにギスギスした社会であった。ということで、転向して左翼になってる。なってるので、懺悔としてこれを残しておこうと思った。もちろん自分の利益になる候補に投票するのは悪い行いではない。しかし、日本社会の良い部分*2を考えると、それはネオリベ、リバタリアンの方向ではないはずだと私は思う。