エンジェルエンジェルエンジェル

エンジェル・エンジェル・エンジェル (新潮文庫)

エンジェル・エンジェル・エンジェル (新潮文庫)

ゆと部内でぶーむなこの本を、暇人ぷらすストレスで買い物したーいてことで新刊を本屋で買って来たら、地下鉄乗って街に出て帰ってくるだけで読み切ってしまった。はっきり言って文字あたりのコストパフォーマンス悪い。でもお値打ちだと感じるかな。


話は、おばあちゃんの昔話(というか当時の日記と言う形で)とわたしの話が交互に進んで行くだけど、最初はばあちゃんの日記パートが旧仮名遣いで読みにくかった、正直。でも、中盤から話が深まると、突然と言っていいぐらい日記パートがうねりだして、主人公パートを呑み込んでしまう。さらに、突然なのにあまりにも自然に話が繋がってる。


さて中身の方はって言うと、聖書というキリスト教のモチーフを使っているのに、語られるのは極めて日本的というか。文庫版の解説でも言ってたけどね。死と生、あの世とこの世の境界がぼやけた作品で、とても日本的に感じる。このちょっと怖いけど不思議な空気にはまってしまってるかも。


するっと読めてしまうのに、読後に残るモノが大きい。